これまでずっと、毎月のように劇場で映画を楽しんでいた身としては、昨年から続くコロナ禍以降、残念ながら劇場には足を運んでいません・・・・・。
これまで最も多く通ったのは、TOHOシネマズ 六本木ヒルズで、ネット予約で、可能であればいつも最後尾の3席並ぶ席の2席をリザーブしていました。
新作の場合は夜中からの上映が普通にあったので、行きは日比谷線で行って帰りは徒歩で、映画の余韻に浸りながら帰っていました。で、途中、西麻布の鉄板焼「ばむぶう(Bamboo)」に寄っては、お好み焼きかモツ鍋(黄金屋の)を食べたりしました♪
昼間の空いた映画館で映画を観るのも好きですが、深夜、終電を気にすることなく映画を観るのも大好きです♬
そして現在は、昨年春、遂に?!観念して、Amazon Fire TV Stickを購入して、Amazon Prime Videoをはじめ、さまざまなチャンネル(アプリ)で、映画やビデオ、動画を楽しんでいます。
まぁ、基本的にテレビは観ないので、今、どんなドラマが巷で話題になっているのかとか、人気の俳優が誰か、などといったことには基本的には疎いほうです。(苦笑)
とは言え、お気に入りの俳優さんはいて、例えば、日本で言えば、藤原竜也さんだったり、香川照之さんだったりします。
藤原竜也さんは、映画『デスノート』や『るろうに剣心』が印象的ですが、TX系バラエティ「藤原竜也の一回道」と「藤原竜也の二回道(セカンドウ)」のビデオを観てからすっかりハマってしまいました。(笑)
香川照之さんは、何と言っても内田けんじ監督の傑作映画『鍵泥棒のメソッド』で演じた殺し屋、コンドウを観てから、特にチェックするようになりました。
で、その二人が共演したTBSと動画配信サービス「Paravi」の共同制作によるテレビドラマ、「新しい王様」の配信がAmazon Prime Videoでも始まっていたので、正月三が日、Season1(全8回)とSeason2(全9回)をイッキ観してしまいました♬(笑)
結論から言うと、久しぶりにTVドラマというものをちゃんと観たのですが、めっちゃオモシロかった!!ですね。
これがオリジナル脚本だというのも驚きでしたが、「ナニワ金融道」や「闇金ウシジマくん」、「ハケンの品格」などの人気TVドラマをはじめ、映画『カイジ』なども手掛けこられた方だったと知り、納得しました。
この「新しい王様」のオモシロい!と感じる要素は、ひとつやふたつではなく、そのテーマ的なモノ?も多種多様です。だからオモシロく感じたんだと思います。
もともと、脚本を手掛けた山口 雅俊さんがCXのテレビマンだったということもあるのかもしれませんが、絶対的ヒエラルキーの中で生きている放送業界&芸能界を、滑稽かつある程度正確に描写している点は、ホントに終始笑えました。
偉そうに踏ん反り返るプロデューサー(部長職)や仕事ができないから(笑)出世した?!局の幹部連中・・・・・。
お台場に住んでいた頃、デックスのHMVのレジで「オレを誰だと思ってるんだよっ!」と大声で喚いていたCX関係者と思われる(というか、本人はそう言ってましたが・・・)いい年こいたオッサンを見かけたことがありますが、まさに、そんな人種が描かれています。
みんながみんな、そうというわけではありませんが、とりわけ、キー局の管理職(某国営放送含む)だったり、大手広告代理店管理職だったり、ドメスティック・メジャー・レコード会社管理職だったり、ケータイ・キャリア管理職だったり、電力会社管理職だったり、自分たちがこの国を動かしているんだ!と本気で思っている人たちが少なくないっていうことに、若い頃はホントに驚かされましたし・・・・・。
NHKのテレビ・タレントとしてデビューされた黒柳徹子さんが三十代後半、単身、ニューヨークに行かれたとき、オードリー・ヘップバーンをはじめ、アメリカを代表するハリウッド・スターやアーティストと交流する中で、みなさん偉そう振ることなく、ごくごくフツーの人たちだったと言われていましたが、個人的にも全く同感で、少なくともこれまで関わってきた著名な海外のアーティストやハリウッドスター、スポーツ選手など、みなさん、非凡な才能を持ちつつも、普段は本当に「フツー」な人たちばかりで、これが人間本来の姿、生き方なんなんだなぁ、と感じていました。
「新しい王様」で、藤原竜也さん演じる秋葉新を観ていると、自分らしく生きるって、こういうことなんじゃないかなぁ、って思います。自分に対しても人(生き物)に対しても常に素の自分であり続ける。
秋葉新が三井エイリにかけた「自由に羽ばたいて(生きて)良いんだよ」という言葉が印象的でした。自由に(自分に素直に)生きるってことは難しいことです。多くの人はどこかで自分ではない自分を演じながら生きているものだと思っています。
話は脱線しますが、コロナ禍の中、テレワークやリモートワーク、あるいは都心からの脱出(移住)、転職や離職、求職、廃業などの経験から、自分の人生一度立ち止まって考え直す機会ができたという人も少なくないかもしれません。安い給料(一部は高給)で何時間も会社や仕事に拘束され、上司や同僚、部下との人間関係に悩まされたり、これまでは我慢してでも当たり前とされていた生き方ってどうなのよ!?って思うようになった人・・・・・。
たった一度の人生、どう生きるかは結局、自分次第かも、です。秋葉新を観ていると、そう思えたりもしました。
話は「新しい王様」にもどりますが、ネットを駆使して情報操作する秋葉新と、それを鵜呑みにしてろくに取材もせずにオンエアしてしまう放送局スタッフのズサンさは、今のTVのありさまを象徴しているようで笑えます。本人は嫌がらせでこんなイタズラをしているのではなく、「アンタたち、ほんとにそんなことでいいの?!」って、スマートに問題提起しているだけってところにも、秋葉新の人間性が表れていて、惹かれます。
100億円稼いでも、それを惜しげもなく、サイの密猟阻止のために寄付したりと、一片の曇りもない秋葉新の信念にも惹かれます。
その一方で、すべてを全否定するのではなく、常に社会との繋がりを持ちながら生きている秋葉新もいるわけです。そこに説得力があるようにも思います。
ただ単に、「オモシロい!」というわけではなく、いろいろ考えさせられる素晴らしいドラマだと思います。TVはオワコンと言われているかもしれませんが、山口 雅俊さんのようなクリエイターが存在する限り、オワコンはオワコンではなくなると感じました。
「サイを殺すな!!」

I was moved!



Good for you!



Boo!Boo!Boo!