言わずと知れたジャズボッサの歴史的名盤『Getz/Gilberto』。
アメリカのジャズ・サックス・プレーヤー、スタン・ゲッツとボサ・ノヴァのパイオニア、ブラジルのジョアン・ジルベルトによって1964年にリリースされたこの歴史的名盤『Getz/Gilberto』。
特に当時、ジョアン・ジルベルトの妻でもあったアストラッド・ジルベルトが唱う「イパネマの娘」と「コルコヴァード」は、誰でも一度は耳にしたことがあるほどの名曲です♪
個人的にこのアルバムは大・大・大好きで、これまで、CDやレコードなどのフィジカルはもとより、ハイレゾDL配信音源などを含め、20枚以上は収集していると思います。
もうほとんどビョーキですね。1枚購入ごとに著作権使用料を払っていることになると思うので、同じタイトルに一体何回重複して支払っていることやら・・・。まぁ、でもそんなことはいいんです!お気に入りのアルバムを少しでもいい音(自分好みの音)で聴けるのなら。
で、今回、手にした『Getz/Gilberto』のLPレコード(Vinyl)は、アメリカで昨年、2020年8月に「ACOUSTIC SOUNDS SERIES」としてリリースされた高音質180g重量盤です。
この「ACOUSTIC SOUNDS SERIES」版『Getz/Gilberto』ですが、オリジナル・アナログ・テープからSterling Soundの名エンジニア、ジョージ・マリノ氏によってリマスターされた音源を使用。さらに、Quality Record Pressingsでプレスされた180g重量盤です。

実はこのレコードがリリースされていたことを知ったのはつい数ヶ月前のことで、早速、手に入れようとググってみると、ありました!Amazonに!
で、即ポチったのですが、在庫がなく、「取り寄せ」扱い。しかも取り寄せに1〜2ヶ月かかるとのこと。
仕方なく待つことにしたのですが、つい先日、Amazonからオーダーを一方的にキャンセルされてしまいました・・・・・。
しかも残念なことに本国、アメリカのAcoustic Soundsのホームページを見ても、同商品は既に完売!
そうなると、ますます欲しくなるのが人情です。そこで更にググってみると、な、な、なんと、ありました!ありました!
タワーレコードにありました!
ただ、タワレコのオンラインストアでの取り扱いはなく、オフラインの実店舗のみでの取り寄せ扱い商品となっています。
その真意はわかりませんが、ダメ元でポチってみることにしました。まぁ、Amazon同様、キャンセルされるかもしれませんが、「メーカー取り寄せ」ではなく、「倉庫から取り寄せ」となっていたので、もしかして、日本に流通在庫があるってこと?!ともとれるので、しばらく待つことにしてみました。
そして待つこと数日、タワレコからメールで指定店舗に商品が入荷したとの連絡がありました♪ えっ!?マジで!!ヤッターっ!!!
ということで、久しぶりにタワレコの店舗に行ってお目当ての「ACOUSTIC SOUNDS SERIES」版『Getz/Gilberto』を確保♪
自宅に戻って、開封してみると、「Quality Record Pressings」でプレスされた180グラムLPだけあって、そのクオリティは秀逸です★
外盤によくある盤の反りやスレ、キズなどは一切なく、メッチャ、キレイです♪
レコードジャケットも見開き仕様!
で、早速、そのレコードに針を落としてみると、「いやぁ〜、これぞ、ハイクオリティなレコードサウンド♪お見事です!!」
現存する『Getz/Gilberto』のレコードで最高の音質と言えるであろう盤は、同じくアメリカのAnalogue Productionsからリリースされた45回転180g重量盤2枚組だと個人的には思っています。

ハイレゾ音源とは異なり、音に豊かで立体的な沈み込むような心地よい深みがあり、さすがはAnalogue Productions!いい仕事してますねぇ〜って感じです。
小音量で聴いていても、ジャズ喫茶の素晴らしいオーディオシステムで聴いているような優しさと心地よさを感じることができます。
こちらは直接、アメリカのAcoustic Soundsのホームページから購入したのですが、今でも購入可能になっているので、興味のある方は是非チェックしてみてください。
ただ、Analogue Productions盤45回転180g重量盤2枚組の場合、45回転仕様のため、片面に2曲しか収録されていないので、頻繁に盤面を裏返さないといけないので、それが手間だったりします。
そこで、33回転でこの音質が手に入れば・・・・・、と思っていたところに、今回手に入れたACOUSTIC SOUNDS SERIES盤を見つけたというわけです。
結果は大満足!!
ところで、『Getz/Gilberto』の個人的お気に入りのCDは、ユニバーサルミュージックからリリースされた国内盤シングルレイヤーのSACDです。

このシングルレイヤーのSACDですが、とにかく、音がフレッシュで瑞々しく、目の前で生演奏を聴いているかのような再生音です。CDもレコード同様、過去に何枚もリリースされていますが、個人的にはこのシングルレイヤーSACDがCDの中では一番のお気に入りです♪
ただ、このシングルレイヤーのSACDを聴くには、Hybrid盤SACDではないので、通常のCDプレーヤーでは再生できず、SACD再生機が別途、必要になります。
普通のCDプレーヤーでも再生が可能なAnalogue ProductionsからリリースされたHybrid盤SACDもあるのですが、オススメはユニバーサルミュージックからリリースされているハイレゾCD、MQA/UHQCD盤がオススメです。

このハイレゾCD、MQA/UHQCD盤なら通常のCDプレーヤーで再生も可能で、ちょっと高域が強調されている感じは否めませんが、聴く人によっては、「あぁ〜、なるほどね〜、これがハイレゾな音なんだ〜」って感じるかも知れません。
ちなみにこちらも国内盤に共通して言えることですが、一曲目に収録されている「イパネマの娘」のアストラッド・ジルベルトの歌声の位相が外盤とは逆で、R(右)チャンネルから聴こえます。
実はこのハイレゾCD、MQA/UHQCD盤『Getz/Gilberto』とは、ちょっとしたエピソードがありました。
リリース後、即購入して自宅で聴いてみてビックリ!!
「えっ!?なに、これ!? えっ?!うちのCDプレーヤーがおかしいのか!?」
CDを取り出して、盤面を見てもキズひとつ付いていません!
気を取り直して、再度、再生してみるも「えっ!?どうして!?どうして?!」
実は、一曲目に収録されている「イパネマの娘」の曲の冒頭部分がフェードインして曲が再生されるではありませんかっ!!
おかしいと思い、今度は、ほかのCDプレーヤーやパソコンで再生を試みるも、どれを聴いても一曲目の頭がフェードインして聴こえます。
で、仕方なく、ユニバーサルミュージックのサポートに連絡を取り、事情を説明すると、「一度、こちらでも再生して確認してみます。」とのことで、後日、改めて連絡をいただきました。
サポート担当の方曰く、「確かにフェードインっぽく聴こえすね」とのこと。
いやいや、この『Getz/Gilberto』をこれまで何枚買ってきたと思ってるんですか?!その中で1枚たりともこんな曲始まりのパッケージはありませんでしたよ!!
ってことで、「これ、どう考えてもおかしいので、一度、ご担当の制作ディレクターに確認してみて下さい」と告げると、じゃあ、とりあえず、その盤を送って下さい、と言われたので、送らせていただきました。
そして待つこと1週間あまり、サポートから連絡がありました。
「確認いたしました。ご指摘の通り、曲の冒頭がフェードインしており、明らかにおかしいので、正しいものを後日、お送りさせていただきます。」とのこと。
ただ、やはり、何でそうなったのかを、ちゃんと知りたかったので、その原因を分かる範囲でいいので、教えてください、とお願いしたところ、後日、また連絡があり、要約すると「イギリスのマスター音源に何らかの不備があった」ということで、流通在庫はすべて回収して、正しいパッケージに差し替えて販売し直す、とのこと。
いやぁ〜、なんだか一安心です。よかった、よかった。
まぁ、今振り返れば、同じタイトルのアルバムを何枚も買うのも、もうこのあたりでやめたら?!っていうお告げだったのかもしれません・・・。
というわけで、『Getz/Gilberto』については、今回手に入れたACOUSTIC SOUNDS SERIESの高音質180gアナログLPレコード重量盤で打ち止め!にしようと思います。

It’s enough, right?



Got it!



Boo!Boo!Boo!