(3) 音質について
さて、最も重要なファクターのひとつ、ウォークマン「NW-A55」の「音質」についてですが、開封後、マイクロSDカードに早速、ハイレゾ音源含め、何曲かインポートして聴いてみたのですが、ファーストインプレッションは正直言って「えっ?!こんなもんなの?!」といった感じで、少しは期待していたのですが、ちょっと、ガッカリって感じです・・・・・。
ネットのレビューなどでも非常に高評価のUSB DACを搭載したハイレゾ対応のポータブルヘッドホンアンプ、Chord Electronics製の「Mojo」を初めて試聴したときのことを思い出しました。
あのときも最初は「えっ?!何これ?!これがいい音なの?!」と感じたのですが、よくよく聴き込むと、解像度は決して低いことはなく、むしろ高解像度だと言えます。ただ、いわゆるカマボコ型の再生音なのか、中域が強調されているように感じました。そのため、ロックやジャズなどには良いのですが、クラシックやポップスなどにはあまり合わないのではないか、と思いました。
ウォークマン「NW-A55」の音質も、「えっ?!これがいい音?!」って感じで、「こりゃ失敗したかな〜!?」って思ったのですが、翌日、さらに翌々日と、インポート楽曲も増やしていき、改めて聴いてみると、「あれ?!前日に聴いたときより明らかに音が良くなってる!!」ではありませんか!
これには、ちょっとビックリです♪エージングなるものが存在するのか?!どうかは定かではありませんが、間違いなく、実売2万円前後の販売価格を考えると、十分満足に値する再生音です♪
ちなみに試聴用に使用したヘッドホンは、お気に入り、DENONの「AH-D7000」とMEZE Audioの「99 Classics Walnut Gold」です。
DENONの「AH-D7000」のハウジングはマホガニー製。かたやルーマニアのオーディオメーカー、MEZE Audioの「99 Classics Walnut Gold」のハウジングはウォルナット(クルミ材)。

ウォークマン「NW-A55」のポータブル性を考えると、MEZE Audioの「99 Classics Walnut Gold」の方が、見ため的にもマッチしているような気もします・・・・・(笑)
ところで、この「NW-A55」には、高音質化を図るための様々なソフトウェアが備わっています。
まずは、「イコライザー」。自分好みのカスタムイコライザーも保存できて、これは使えます!
圧縮音源やCD品質の音源をハイレゾ相当の情報量を持つ高解像度音源にアップスケーリングしてくれる「DSEE HX」。音が良くなったかどうかは「???」って感じなので、オフってます。
低域をアナログアンプのような特性に近づける「DCフェーズリニアライザー」も音が良くなったかどうかは「???」って感じなので、オフってます。
好みの臨場感に設定できる「VPT(サラウンド)」も違和感を感じるので、オフってます。
曲同士の音量レベルを揃える「ダイナミックノーマライザー」はオンにしています。
そして、アナログレコード再生で生まれる音響現象をDSP技術で再現する「バイナルプロセッサー」。こちらも音が良くなったかどうかは「???」って感じなので、オフってます。
ちょっと、てんこ盛り過ぎて、「I’m full!」って感じです。個人的には「イコライザー」と「ダイナミックノーマライザー」があれば十分って気がしますが・・・・・。
さて、肝心の?!愛車とのBluetooth接続ですが、問題なく、すぐにペアリングできました♪音質については、本体で設定済みのイコライジングが反映されるので、自分好みのサウンドに調整は可能でしょうが、音質的には特筆すべきものはありません。ごく普通な感じです(いい意味で)
音質に関しての私的結論は、「概ね満足♪」です。こりゃ、売れるわけですね。現状では間違いなくハイCP機と言えそうです。
(4) 使い勝手について
まず一番気になるところは、例えば、今までパソコンのiTunesなどに溜め込んだ音楽を問題なく、かつ、簡単にウォークマン「NW-A55」にインポートできるかどうか、という点です。
ちなみにMacBook ProのiTunesの楽曲をはじめ、flacやDSD、WAVなどのハイレゾ音源も、「NW-A55」をケーブル1本でMacBook Proに接続し、MacBook Proに表示されるマイクロSDカードのフォルダにドラッグ&ドロップするだけで、簡単に楽曲を転送できます!
ただし、一点だけ問題が・・・・・。
もしかしたら、自分が知らないだけなのかもしれませんが、iTunesのプレイリストを転送することはできません。
その代わり?!というわけではないのですが、方法の一つとして、「NW-A55」の本体メモリーかマイクロSDカード内の「フォルダー」に、まず、転送したいiTunesのプレイリストと同タイトルのフォルダーを前もって作っておきます。(「NW-A55」内のプレイリストと違ってフォルダーの場合、中身が空っぽ、つまり、一曲も楽曲が入っていなくてもフォルダーを作成することができます)
そして、転送したいiTunesのプレイリスト内の楽曲を全て選択して、一気に前もって作っておいたフォルダー内にドラッグ&ドロップすれば、OKというわけです。
あとは、そのフォルダーを選択して、楽曲を再生すれば、あたかもプレイリストと同じように楽曲の再生が可能です。
もちろん、フォルダーじゃなくてプレイリストを作りたい!という場合は、ちょっと手間ではありますが、「NW-A55」本体内でプレイリストを作成し、そこにフォルダーにある楽曲を一曲ずつ追加していくと、iTunesのプレイリストと全く同じプレイリストができるというわけです。
今後、もっと簡単な方法がないのかは、いろいろ試してみたいと思います。
続いて、インターフェイスや操作についてですが、これは、iPhoneに慣れている身としては、やはり、はじめは少々戸惑います・・・・・。
「NW-A55」の画面はもちろんタッチ画面なんですが、例えば、数秒後、操作しなくなったら、画面が真っ暗になった場合、iPhoneなら、画面をタッチして、認証が完了すれば、画面が起動しますが、「NW-A55」の場合は、その都度、本体右横上にある電源ボタンを短くワンプッシュしなければ、画面が再起動しません。これは慣れるまでは(慣れないかも)結構、ストレスに感じます。
他にもインターフェイス含め、iPhoneのように直感的に操作できる、とはいかない点が少なくありません。まぁ、多機能が故、なのかもしれませんが、価格とシームレスな対応フォーマットと音質を加味すると、慣れるしかないかなぁ〜って感じです・・・・・。
(5) 結論
別途、マイクロSDカードや専用ケースの購入を考えると、本体の実売価格が2万円前後なので、合計額は2.5〜2.7万円前後ということになりますが、自分のような使い方(インポート楽曲をどんどん入れ替えて、ほぼ毎日のように使用する)であれば、これほど重宝するデバイスは今のところ、他にはありません。上を見たらキリがありませんが、もっと早く買っておけばよかった!と思えるほど、満足しています♪
近い将来、高音質化を図るSpotifyやAppleMusicなどのストリーミングサービスを利用するようになるかもしれませんが、今はこれで満足しています♪
その一方で、AppleMusicの「3D空間オーディオ」やソニーの「360 Reality Audio」にも、かな〜り興味があるということも事実ではありますが・・・・・。

I’m generally satisfied!



So Good!



Boo!Boo!Boo!



